あの選挙編はこの東北の震災や原発について冨樫がいいたいことをうまく話に埋め込んだ傑作である。このあとは、読んでないひとのために折り畳む。まあおおむね開けなくてもいいと思う。以下蛇足。
会長選挙はおおむね、選挙/政治ってこんなものだよねというところをうまく揶揄しているのだ。どこかのシーンで得票数が311って数字になっている。ゴンはあたかも原発問題に対処したり、原発周辺地域に住んでいた人たちのメタファで、そういうふうに利益を受ける人と犠牲を受ける人が別である状況をいままでやってきていたということ。ゴンがあっさりと回復するのは、拍子抜けというけれども、回復しないとやっていられない、という現状がある。
あと、最後のコアラだけど、あれは下の被災者たちではなく中間の責任をもつ大人たちに対して自殺するなとよびかけているのだ。カイト(冨樫)もがんばるから、自殺なんてふざけるなといっている。将来の子供を考えて、コレしかない生き方をするんだと。
まあ、応援イラストの件もあるし。
だからではないが、これは冨樫の休載なき連載による救済なのだ。