半径三メートルの球が重なっていること

「半径三メートル以内に大切なものは全部あるのがセカイ系？」

これは、つまり物語の重要なことが半径三メートル内で起る、そう考えていいのだろうか？そういう影響範囲の小さな物語、私のこまやかな物語。内面的なおはなし。

でもセカイ系の話はよく考えて欲しい。半径三メートルの中には、「ボク」と「キミ」しかいないかもしれないが、「キミ」を中心とした半径三メートルには誰か他の人がいるかもしれないことを。「恋や愛」または「セカイの終わり」で「ボク」は「キミ」しか見えなくなっているだけだということを。「キミ」さえもよくわからなくなっているということを。それは「キミ」を定義する、セカイが考慮されていないからじゃないかな？

「ボク」の認識している範囲が半径三メートルだけなので、セカイがたった半径三メートルの球になっているだけってことなんだと。その外には、広い広い世界がひろがっているんだと。